あーーー


ライヴやりたい!

もっとやりたい!

すぐやりたい!

先っちょだけじゃ満足出来ない!


って衝動に駆られる。


もっといろんなハコでやっていろんな景色見たい!

いろんなバンドと出会いたい!


企画したい!


一緒に盛り上がっていける仲間作りたい!



そんな気持ちの中、


ライヴに来てくれたお客さんが相当感激してくれたらしく、

「歌を作ってほしい」的な事を言われた。

その内容というのは、

私が仕事でやっている事にも関連してくるのだが、

つまりは、障害者の人やその家族、支援者などの周りの人が困難にある時に聴いたら、勇気づけられるような歌を作ってほしい、という事なのです。

かなり仰々しいけど。

つまり、私も仕事として障害者の就労支援員をやっている身であって、
最近はそういった活動が日の目に当たるようになってきた。

すすきのでも身体障害者でも入れるバーやバリアフリーの居酒屋、クラブみたいな場所も増えてきてる。

また、そういった人たちも楽しめるようなイベントなども密やかにではあるが開催され、実際に新聞やニュースになって注目され始めている。


その人もうちの会社に通う利用者さんのお母さんで、その息子さんはかなり重い知的と発達障害を持っている。
そのお母さんは元々すすきのでエステなどのお店を経営してた人で、人脈もあるし、経験もあって、
私のアーティストとしての活動に、
そういった支援活動への参加を提案してきたのだと思う。


その話はビジネスの話ではなく、支援の話であって、そーゆーのを実際に支援の仕事に携わっているからこそ、
音楽でのアプローチをしてみては?
という事なのだと思う。


しかしながら、その人も熱心な人で、
やっぱり息子さんが重度の障害を持っているから今は会社も畳んで貯金で生活してるようなもの。
それでも、「いずれ自分は死んで、この子だけ残る時が来たら、今の日本の世の中ではこの子は生きていかれないだろう」という話をして、

今の日本の社会は、世界的に見ても身体、発達、知的、精神などのあらゆる障害に対しての許容が弱く、偏見を持つ人も多い。
実際に福祉系の仕事が日の目に当たって認知されるのも程遠く感じる。
この先の日本は高齢化社会で、少子化、多死社会だと囁かれているのに、

今の世の中は、そっちの方向にはまったく目を向けてくれていない様にも思う。

誰よりも稼ぎ、誰よりも金を持ち、というような目先の事に目が眩んだ有様だ。

成功とか、
そんな中身のない胡散臭い言葉に踊らされて、家族も友達も売るような奴らが暗躍し、
愛情も金で買えるかも知れない。

でも、過ぎ去った時間は金では取り戻せない。

話が脱線しつつある。

その人が熱心に話すもんだから、
目頭が熱くなった。


でも、私は別に、障害者がかわいそうだとは思ってない。
そういう感情で仕事はしてない。
毎日あいつらと仕事してると、
障害者だからとかって思わなくなる。
寧ろ、普通のノーマルな人と同じように接してる。
うちの利用者さんが言ってた。
「健常者って、常に健康な人なんかいるのかよ」

今の日本の世の中で、「常に健康な人」なんかいるだろうか?

私もその考えには賛同。
でも、だからって障害者を障害者として受け止めない事は違うと思う。
障害者は障害者として受け止め、相応に扱わないと、世の中のためにはならない。
寧ろ、一番は本人の為にはならないという事。

だから私は、彼らの事は、
「かわいそうな人たち」ではなく、
この世の中に当たり前のように存在するものだと割り切っている。

頭がおかしい奴なんてたくさんいる。
元々おかしいのか、何かのはずみでバグったのかって事の違いくらいでしか捉えてない。

でも、それだけで彼らが世の中から弾かれているのは、疑念で噎せ返る。

そもそも私が仕事として本来やりたいのは、外国人労働者の受け入れを支援するというものだが、それもまた障害者就労と同様、今の日本の社会では歩みが滞っている事象のひとつだと思う。


殊の外、日本社会は偏見が強いと思う。
障害者や外国人や、そして我々、ミュージシャンやアーティストへの偏見は、超日本社会的嗜好の中では、「反社会的勢力」と言われても過言ではないくらい、当たりの強いもののように感じる。
そんな事言ってる自分の方が反日本社会的嗜好の持ち主で、それこそ偏見に満ちているような気さえするが、

私はそんな淀みをきれいさっぱり無くしてしまいたいと考える。

障害者も外国人もロックンロールも受け入れられる世の中の日本に変えていきたい。
それは日本を侵略させる事ではなく、
寧ろ、日本を守る事につなげたい。
嘗て、坂本龍馬が開国を促して、人と人の間を渡り歩き、世の中の仕組みを変える活動をしたように。

オーストラリアのように、移民を受け入れ社会成長を成し遂げたように。



そういったアプローチの活動を来年からは目指していきたいと思う。

もちろん、人を楽しませるには、自分たちが楽しむのが絶対必要条件!


つまりは、もっといっぱいライヴやりたいのだ。