昨日、世界中に衝撃のニュースが報じられた。


前日にハチに刺されて腫れと痒みを止める薬を飲んで

仕事中でも睡魔に襲われていた俺もさすがに眠気がぶっ飛んだ。

そして、戦慄し

深い悲しみに陥った。


LINKIN PARK

ボーカル・フロントマン


チェスター・ベニントンの死


自殺と見られる。





最近はあまり聴いてなかったけど、


まだ札幌ローカルで洋楽を主体とした音楽情報番組

マル音スーパーデラックスが放送されていた時、

メテオラが発表された頃から 多大な音楽や思想の影響を受けたバンド。

それが俺にとってのLINKIN PARKだ。


もう一人のボーカルでMCを勤めるマイク・シノダが作り出す激しく、それでいて繊細なメロディーとリリックに

ロブの重厚なドラム、

ブラッドの重低音なギターリフ、

フェニックスの精巧なベース、

Mr,ハーンの当時としては斬新なDJシステムの導入とハードロックとのフュージョン、


そして、チェスターのエモーショナルで情緒的なボーカルが相まって生み出される

超宇宙空間。


俺はそう感じてた。


多くの影響力あるミュージシャン、ボーカル、フロントマンに共通して、

感情の深いところに闇と隣り合わせの部分を抱えている。

幼い頃の苦境や青春時代に周りと合うことのない自分自身との葛藤、

そういうのが境遇があって、

人の心に触れる表現や作品を輩出することができると、俺は思っている。

でも、音楽を業界に入ってプロとして活動していくと、

どうしても、商業的な作品作りになり、

自分らしさや、素直な表現をしづらくなる。


そういった面では、

チェスターは素直だった。



有名な代表曲 NUMB のサビには、


「俺はもう疲れたよ・・・」という弱音の吐露のような詩や、


初期の曲で、LIVEでの人気曲 RUNAWAY にも

I wanna runaway

(逃げ出したいよ)


メテオラ収録曲 EASY TO RUN も

「逃げる方が楽だ」って歌ってる。


人気曲 SOMEWHERER I BELONG でも、


「癒されたい・・・拠り所がほしい・・・」と 、

自分の弱音を素直に綴っている。


これが商業的世界で歌詞を作ると、

「明日に向かってがんばろう!」とかそんな感じの軽薄な詩になる。

LINKIN PARKにはそういう詩はあんまりない。

苦悩から立ち上がるというよりも、

苦痛から逃れたい気持ちって人には誰にでもあって、

それを垂れ流してでも、

自分らしさを求めて生きているって感じさせられた。


よく虐待を受けていたって激白してたけど、

歌詞にも

「あんたみたいにならない」

「あんたから逃れるために俺はウソをつく」

とか、

もう、


チェスターの半生がそのまま歌になってた。


今日はうちのバンドTHE FORTITUDE(不屈の精神)の初ライヴ。


強くなりたい

優しくなりたい

というのは一枚のカードの裏表のようなもの。


俺も30歳になって、

これまでのことを歌にして歌ってきた。

それを今日、

伝える最初のステージ。


ロックンロールは生き様だ。


多くの偉大なアーティストたちがロックンロールにこだわり、

自分らしさや解放や自由を求めて、

音楽で変革を起こしてきた。



チェスター・・・


君も、その一人だったに違いない


おこがましいけれど、


君に哀悼の意と冥福を祈るよ


そして、君が歩いてきた道を

俺や、君に憧れていた誰かがまた新しいストーリーを綴って進んでいくことだろう。


君がくれたものを胸に抱えて・・・



To go over on you...